【動画あり】宅トレシリーズ!上半身の自重トレはこれで充分!〜腕立て編〜

『宅トレシリーズ! 上半身の自重トレはこれで充分!〜 腕立て編 〜』

「今から腕立て伏せをしてください!」と言われて、「よし!任せておけ!」と胸を張って言える方はどれくらいいるでしょうか。
たいてい、「腕立ては苦手だな、、、」と感じる方がほとんどだと思います。
確かに、自重トレーニングの中でも1位2位を争うキツさです。
しかしそれくらいのキツイ種目を極めることができれば、それだけで自宅でのトレーニングでも充分効果を発揮してくれるということです。苦手と感じる方が多い種目こそ、取り入れるチャンスです!
今回は自重トレーニングの中でも代表的な腕立て伏せ(プッシュアップ)をご紹介していきます。

⑴ 腕立て伏せのメリット

腕立て伏せをするメリットとは何でしょう。
考えてみると、「自重トレーニングと言えば腕立て!」「とりあえずキツイから筋肉つくでしょ!」という理由で行なっている人が多い気がします。どんなトレーニングもそうですが、その種目には必ず正しいフォームがあり、必ず意味があります。まずは『なぜそのトレーニングをするのか?』を理解することが、効果が上がる秘訣です。
腕立て伏せのメリットを2つご紹介します。

・全身の筋力アップ
・自重トレーニングの効率化

全身の筋力アップ

腕立てと言えば上半身を鍛えるトレーニング!と思っている方も多いと思います。
もちろん、胸や肩など上半身の大きな筋肉を鍛えることにも効果的ですが、腕立て伏せは上半身だけではなく、全身の筋力アップにも役立つ種目なんです。
「上半身を上げ下げするのだから、上半身のトレーニングじゃないの?」と思うかもしれません。
そんな方は、腕立て伏せのフォームを想像してみてください。
両手・両脚のつま先が床に接地してあり、上半身だけでなく身体全体を上げ下げする種目です(写真参照)。

身体がまっすぐに保てるよう、下半身もしっかりと支えてくれているのがわかります。
姿勢キープの効果も含まれているため、上半身だけでなく、体幹や下半身も一緒に鍛えることができます。

自重トレーニングの効率化

自宅でできる上半身のトレーニング種目を、できる限りたくさん思い浮かべてください。
もちろんダンベルやバーベルなど道具を使う種目は無しです。

次に、自宅でできる下半身のトレーニング種目を、できる限りたくさん思い浮かべましょう。
紙に書き出してみると良いと思います。

いかがでしょう。上半身と下半身、どちらの方がたくさん思い浮かべましたか?
スクワットを中心とした、代表的なトレーニングも多いことから、おそらく下半身種目の方がたくさん思いついたのではないでしょうか。

上半身を自重で鍛えることは、実はとても難しいことです。
種目の数に限りがあり、負荷をかけづらい特徴があります。
腕立て伏せの場合だと、上半身を中心とした全身の筋肉に刺激を与えるため、腕立て伏せだけでも充分なトレーニング効果があります。
何をすればいいかわからず、トレーニングの時間短縮・効率化を目指す方にはオススメな種目です。

⑵ 苦手な方が多い種目

冒頭でも述べましたが、腕立て伏せが得意!という方はなかなかいません。
パーソナルトレーナーが「腕立て伏せやりましょう!」というと、お客様からは大抵「えー!」と嫌な声があがります。(笑)
正直嫌われている種目なのですが、なぜ苦手な方が多いのでしょうか。

大きな理由としては、

・体重過多
・筋力不足

の2種類です。

体重過多

少し厳しいことですが、体重が重い方は腕立て伏せがうまくできません。
身体全体を支えるトレーニングですので、身体が重いとそれだけで腕立て伏せの難易度はグッと上がってしまいます。

筋力不足

全身の筋力が少ない場合も、腕立て伏せができない理由の一つです。
腕や胸などの上半身の筋力に自信のある方でも、腕立て伏せとなると意外と正しくできないことも多いんです。
どこか一つの部分が強すぎてもNG。全身の筋バランスと筋力が必要です。
もしどうしてもできない方は、腕立て伏せの姿勢のままキープするトレーニングも良いでしょう。
以下の写真の姿勢のまま、20秒ほどキープしてください。
それだけでも、かなり負荷のかかるトレーニングになります。

⑶ 腕立て伏せの効果的なポイントと注意点

ここからは、実際に気をつけるポイントを説明していきます。
シンプルな種目ですが、自重トレーニングの中でも難易度の高い種目になりますので、しっかり確認していきましょう。

・真っ直ぐな姿勢をキープする
・身体全体を一緒におろす
・膝をついてもOK

真っ直ぐな姿勢をキープする

お尻が上がったり、腰が反ったりしないように注意しましょう。
お尻が上がった状態のままトレーニングすると、肩や腕などの上半身の筋肉を多く使ってしまいます。関節を痛める姿勢にもなってしまうので要注意。
また、腰が落ちて反ってしまう姿勢になるのも良くありません。
全身の体重の負荷が腰に集中してしまうため、腰痛の原因になります。
腰痛になってしまうと日常生活動作にも影響が出てしまうため、トレーニングすらできなくなってしまいます。

身体全体を一緒におろす

よくある間違ったフォームの一つに、『顎からおろしてしまう』ということがあります。
体幹を意識できていない場合にそのようなフォームになってしまいます。
おろした時・あげた時、身体全体が常に同時に動くように意識をしましょう。

膝をついてもOK

腕立て伏せに挑戦してみよう!と決心したはいいものの、身体が持ちあがらない、、、なんてことも多くあります。
そんな時は、膝をつけてやってみると良いでしょう。
特に女性の場合は、腕立て伏せのハードルはかなり高いです。
最初から無理して行うことはありませんので、レベル1からスタートして、慣れてくれば徐々にレベルを上げていくつもりで挑戦してみましょう!

⑷ こんな人にオススメ

腕立て伏せのメリットでも触れましたが、やはり効率的に全身バランスよくトレーニングしたい方にオススメです。
効率よく・バランスよく、確かに聞こえは良いですがその分キツイことも間違いありません。
やはり得られるものが多いと、それなりの負荷がかかるものですね。

効率!
自宅で!
トレーニング初心者!

この3つが揃っている方にとってはベストな種目かもしれません。
効率よく全身が鍛えられる。
ジムに通う時間が無かったり、近所にもジムが無いため、自宅でトレーニングがしたい。
トレーニングの経験が無くて、まずは自重からトレーニングを始めたい。
具体的にこういった悩みがある方は、まずはやってみましょう!
ジムに行く場合には、トレーニングウエアやシューズなどの支度が必要になり、往復の移動時間もかかります。
その点自宅では、ウエアは自由(部屋着でもOK)ですし、何より移動時間がかかりません。
その分たくさんできるということですね。(笑)
やろうと思ったらすぐできてしまいますが、一つだけ注意点があります。
腕立てをする前に、軽く肩周りのストレッチをしてください。
しっかりと負荷のかかるトレーニングになりますので、ストレッチをして筋肉を少しでもほぐしておくことで、怪我の予防・筋肉の最大収縮に繋がります。

動画はこちら


▼ライター
高月宏和(Hirokazu Takatsuki)
スポーツ系の専門学校を卒業後、J1リーグに所属する静岡の清水エスパルスに入社。
一般の方からプロ選手までのトレーニング指導を5年経験したのち、パーソナルトレーナーとして独立。独立から7ヶ月後にパーソナルジム『BodyBrand』を設立。
主に一般の方の『美姿勢づくり』『ダイエット』をサポートするパーソナルジムとして定評があり、現在は5名のトレーナーと活動中。